ー 道具の移り変わり ー
昔の人はどんな暮らしをしていたのかな?道具の移り変わりで違いを見ていきましょう。
1.かんぴょうをむく道具
① 手カンナ
明治時代(1868~1912)に発明されたよ。かんぴょうを輪切りにして、内側からむくよ。長くむいた実を乾燥させると「かんぴょう」ができるよ。
② 輪切り皮むき機(わぎりかわむきき)
明治26年(1893)に発明された機械だよ。輪切りにしたフクベを機械につけて、外側からむいていくよ。
③ 丸剥き皮むき機(まるむきかわむきき)
大正時代(1912~1926)になってから発明されたよ。丸ごとのフクベを機械につけて、回転させながら外側からむいていくよ。
2.明かりをともす道具
① 蝋燭(ろうそく)
ろうそくは、奈良時代(720年頃)に中国から伝わった道具だよ。この中国のろうそくは蜜蝋(みつろう)といってミツバチの巣でできているんだよ。平安時代(1,000年頃)には、糸を芯にして、その周りを松からとれる脂(あぶら)で固めてろうそくをつくるようになったよ。
② 行灯(あんどん)
江戸時代(1603~1868)に使われた明かりをともす道具だよ。アブラナの種やイワシからとれた油が入った小皿に糸を入れて火をつけたよ。部屋において照明として使ったけど、もともとは、持ち運んで使ったから、「行灯」という漢字なんだよ。
③ ランプ
江戸時代の終わりごろに日本に持ち込まれた道具だよ。明かりをともすために石油を使ったよ。ろうそくや行灯よりも明るくて、明治時代に入り家庭にも広まったよ。
3.暖(だん)をとる道具
① 火鉢(ひばち)
火鉢は陶磁器や金属などでできた器(入れ物)に灰と炭を入れて暖をとる道具だよ。一般に普及したのは鎌倉時代以降(1200年頃)といわれてるよ。
② 行火(あんか)
室町時代(1336~1573)から使われたとされる道具だよ。江戸時代のものは木製、明治・大正時代に使われた物は土製のものが多いよ。この土製の行火に火入れを置き、薄い布団などをかけて手足をあたためたよ。
③ 炬燵(こたつ)
木製の囲いのなかに行火を入れ、その上から布団でおおって使ったよ。行火と同じで室町時代から使われたそうだよ。その後、床の一部を少し掘り下げて、低い位置に置いて囲炉裏(いろり)としても使ったそうだよ。