壬生論語(みぶろんご)ー みんなで論語をおぼえよう! ー
論語とは?
論語は、約2,500年前に中国の政治家である孔子とその弟子たちが交わした言葉をまとめたものです。よりよく生活するためのヒントや、心の持ち方が書かれています。
壬生では、江戸時代に「子の曰く」から始まるオリジナルの論語が勉強されていました。ぜひ、みなさんも壬生のオリジナル「壬生論語」を覚えて、よりよく生活してみましょう!
孔子とは?
孔子は、今から約2,500年前にいた中国の政治家です。孔子はとても身長が高くて、頭にコブがあったそうです。そして、たくさんの弟子がいて、よりよく生きるためのアドバイスをたくさん残したよ。弟子たちは、そのアドバイスの言葉を集めて「論語」としてまとめました。
論語でギネス世界記録達成!
令和元年(2019)11月20日に壬生町民が集まり、論語を暗誦する世界記録に挑戦しました。結果は、784人が暗誦に成功して、見事、世界記録を打ち立てました!
壬生論語古義抄 [1~18章句]
1子の曰く、学びて時に之を習う、亦た説ばしからずや。朋有り遠方より来る、亦た楽しからずや。
人知らず而るを慍らず、亦た君子ならずや。先生が言われた。「新しいことを学び、折に触れておさらいして身につけるのは大変喜ばしいことだ。そうすると同じ志の仲間が遠くからも集まってくる。大変楽しいことだ。他人が自分をわかってくれなくても怒らない。それはなんと君子らしいではないか。」
(学而第一)
2子の曰く、言を巧くし色を令くするは、鮮きかな仁。
先生が言われた。「言葉や顔つきを表面的に飾ってごまかすようでは、仁の心は少ないね。」
(学而第一)
3子の曰く、過ちて改めざる、是れを過ちと謂う。
先生が言われた。「過ちをしても改めない。これを本当の過ちというのだ。」
(衛霊公第十五)
4子の曰く、故きを温ねて新しきを知らば、以て師たるべし。
先生が言われた。「もし古いことをよく調べて、新しいことを知れば、人の先生になれる。」
(為政第二)
5子の曰く、君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず。
先生が言われた。「君子は人と協調・調和するが、安易に同調・雷同したりはしない。小人はその反対である。」
(子路第十三)
6子の曰く、学びて思わざるときは則ち罔し。思いて学ばざるときは則ち殆し。
先生が言われた。「師や書物から学ぶだけで自分で考えないと、はっきりとは理解できない。自分で考えるだけで他から学ばないと、独断や勘違いが起きやすく危険だ。」
(為政第二)
7子の曰く、君子は諸を己に求む。小人は諸を人に求む。
先生が言われた。「君子は、自分を反省して原因、過ちを自分に求めるが、小人はこれを他人に求める。」
(衛霊公第十五)
8子の曰く、之を知る者は、之を好む者に如かず。之を好む者は、之を楽しむ者に如かず。
先生が言われた。「何かを知っている者は、それを好む者にはかなわない。しかし、それを好む者も、それを楽しむ者にはかなわない。」
(雍也第六)
9子の曰く、利に放りて行えば怨み多し。
先生が言われた。「利益を基準として行動すると、恨まれることが多い。」
(里仁第四)
10孟武伯孝を問う。子の曰く、父母は唯其の疾を之れ憂えよ。
孟武伯が孝とは何か尋ねた。先生は「老い先短い父母については、病気をひたすら心配しなさい。」と言われた。
(為政第二)
11子の曰く、由、女に之を知ることを誨えん。之を知るを之を知ると為し、知らざるを知らずと為よ。是れ知るなり。
先生が言われた。「由(子路)よ、知るとはどういうことか教えよう。知っていることと知らないことを区別し、自分の今の限界を知るのだ。それが、本当に知るということだ。」
(為政第二)
12子の曰く、中庸の徳たる、其れ至れるか。民鮮きこと久し。
先生が言われた。「中庸の徳は、徳として究極のものだ。しかし、それを実行できる者が少なくなってから久しい。」
(雍也第六)
13子の曰く、吾れ嘗て終日食らわず、終夜寝ねず、以て思う。益なし。学ぶには如かざるなり。
先生が言われた。「私は以前、一日中食べず一晩中寝ずに考えたが、得るものはなかった。(師について)学ぶことには及ばないね。」
(衛霊公第十五)
14子の曰く、三人行えば、必ず我が師有り。其の善なる者を択びて之に従い、其の不善なる者は而も之を改む。
先生が言われた。「私は三人で行動すれば必ずその中に手本となる人がいる。その中でよい人を選んでその行動に従い、よくない人であっても反面教師として自分を正す。」
(述而第七)
15子の曰く、知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は懼れず。
先生が言われた。「知の人は迷わない。仁の人は憂えない。勇の人は恐れない。」
(子罕第九)
16子の曰く、人の己を知らざるを患えず、人を知らざるを患う。
先生が言われた。「学ぶ者は、人が自分をわかってくれないことを悩むのではなく、自分が人の長所をわからないことを悩むものだ。」
(学而第一)
17曽子の曰く、吾れ日に三たび吾が身を省みる。人の為に謀りて忠ならざるか。朋友と交わりて信ならざるか。
習わざるを伝うるか。曽子が言われた。「私は一日に何度も自分を反省する。人のために何かを考えたとき、まごころからだったか。友達との付き合いが信義にかなっていたか。身についていないことを人に教えなかったか。」
(学而第一)
18子貢 問いて曰く、一言にして以て身を終うるまで之を行うべき者有りや。
子の曰く、其れ恕か。己が欲せざる所は、人に施すこと勿れ。子貢が尋ねて言った。「一言で、一生涯行っていくべき大切なことがありましょうか。」 先生が言われた。「それは恕(思いやり)だね。自分がして欲しくないことは、人にもしないことだ。」
(衛霊公第十五)